対象疾患 パーキンソン病

手の振るえ(振戦)、動きにくさ(寡動)、そして体の固さ(固縮)などが特徴の疾患ですが、肩の痛みや歩きにくさなどで発症することもあります。歩きにくさの特徴には小刻み歩行(歩幅が短い歩き方)やすくみ足といった症状が挙げられます。病気の原因は中脳黒質という場所からのドーパミン産生が少なくなることが基本的な原因と考えられていますが、最近の研究からは脳の中にαシヌクレインと呼ばれる異常なタンパク質が蓄積することも発症に関係すると言われています。最近では治療法が発展してきているため、この病気自体で亡くなることはありません。ただし、適切な治療をきちんと受けることが大切です。

治療は足りなくなったドーパミンを補充することが基本で、レボドパもしくはドーパミン作動薬といった薬を使って行います。病初期は薬の効果も長く持続するため、薬の副作用や薬が切れることによる症状を感じることはほとんどありません(図1)。しかし、現在はまだパーキンソン病を完治させることはできないため、病気は時間とともに進行してゆきます。長期にわたる罹患により、ウェアリングオフという薬の効果が切れてしまって動けない時間ができてしまったり、ジスキネジアという体をうねうねと動かしてしまうような不随意運動が出現したりします(図2)。そのような進行期の患者さんには脳深部刺激療法(Deep Brain Stimulation: DBS)が効果を発揮します。この治療法により一日の中で動ける時間を長くして健康寿命を長くします(図3)。

私達のグループでは、進行期パーキンソン病の治療のために脳深部刺激療法の効果を改善させる研究や、ロボットスーツHALを用いて歩行を改善させるための臨床研究を行っています。

図1
【図1】

図2
【図2】

図3
【図3】

PAGETOP